282,「日本企業の悩みと中国企業の楽観」

2005/06/17

みなさん、こんにちは。坂口昌章です。

今回から少し文体を変えようかな、と思っています。より口語体に近い感じ
です。理由はありません。何となくです。

中国に一週間出張してきました。中国に仕事の拠点を移すと宣言してから大
分経つので、「まだ、行かないの」「中国の事務所を教えて」と言われます
が、私は大企業の社員ではないので、辞令がおりて、会社がいろいろと準備
してくれるわけではありません。これまでの仕事を整理することは簡単です
が、そうすると収入がなくなります。次の仕事は自分で開拓しなければなら
ず、それがお金に変わるまでには時間がかかります。

そのことがサラリーマンの人には分からないんですね。一時的に収入が途絶
えることがどんなことか。(私元々貯金などありませんし)どんな生活にな
るのか。コンビニのおにぎりで昼食をとり、居酒屋にも行けなくなります。
お笑い若手芸人のような状況です。48歳の若手お笑い芸人です。それでも
自分の可能性を信じて、仕事を転換する。家族の生活を犠牲にしても、将来
の可能性に賭ける。

それでも、ようやく光が見えてきました。多分、上海事務所も開設できるで
しょう。5年後にはセレブの生活をしている自分が見えてきました。ユニク
ロにディオールをコーディネートしているかも。ガハハ。


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「日本企業の悩みと中国企業の楽観」

中国に進出している日本企業に「最も解決すべき課題とはなんですか?」と
質問すると、「人の問題ですね。どうしたら定着率を高められるかに苦慮し
ています」とのこと。

中国の人は、自分の給料を仲間と見せ合います。多分、他の会社の人とも。
その時に、多分話しているんでしょうね。この会社の仕事はつまらないとか、
あちらの会社の方が給料が良いようだ、等々。

もう一つ、中国人は日本人よりもキャリアステップについて真剣に考えてい
るようです。「この仕事を続けていて自分にどんなプラスがあるのか」とい
うことを常に考えます。将来につながらない仕事は辞めて、自分のやりたい
ことをした方がいい、と考える人も多いのです。ですから、本当は単純作業
は嫌いだと思います。まぁ、誰でもあまり好きではないでしょうが。日本人
ももっと自分の仕事について考えた方が良いかもしれません。

中国企業に勤めている日本人の友人は、正反対のことを言います。「うちの
会社も確実に人材が育っているよ。これまで何十人のスタッフを採用したか
分からないけど。その中で駄目な人はどんどんクビにして、良い人材だけが
残るんだから、良い人材だけが残るわけ。人はいくらでも来るからね。人事
担当者は毎日面接してるよ。それが仕事だから」とのこと。

彼が言っている状況は日本企業と全く変わらない。社員は定着しないです。
でも、それをプラス思考で捉えている。おそらく、中国企業は皆そうなんだ
ろうね。悩んでいるのは日本企業だけかもしれません。

「駄目な社員はクビにするっていうけど、何か基準はあるの。その条件に満
たないからクビにするってこと?」「そんなものないですよ。好き嫌いです
よ。ボスが嫌いな人はクビ。だから、好きな人だけが残るからいいわけ」
「でも、好き嫌いで判断したらまずいでしょう?」「なぜ、まずいんですか?
好き嫌いしかないじゃないですか。坂口さんだって好き嫌いで決めるでしょ
う」ここで反論不能。

日本企業では好き嫌いで人を判断してはいけないという常識がありますが、
それが中国にはない。好き嫌いが当たり前というのも凄いことです。

でも、発想を変えて、中国式に考えれば案外楽かもしれません。好き嫌いで
人を判断して嫌いな人はどんどんクビにする。この制度の良いところは、組
織内に派閥というものが生まれないですね。社長派一本。それで会社が傾む
けば、社員はどんどん会社を辞めていく。場合によっては、社員も得意先も
ごっそり引き抜かれて独立されてしまう。社長も緊張感を要求されます。

「中国のここが駄目」と決めつけるのは、単なる日本人固有の思考なのかも
しれません。アメリカと中国はかなり近いのではないか。自分の思考を変え
られないのならば、日本国内に閉じこもっていた方が良いと思います。でも、
自分を変えられる人、日本的思考に対応できなかった人にとっては、とても
エキサイティングです。チャンスもあふれています。みなさんも私と一緒に
中国に行きましょう。


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執筆担当:
有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ )
( http://j-fashion.cocolog-nifty.com/ )
代表 坂口昌章
文化服装学院客員教授
ジャパンクリエーション・総合コーディネーター
文化女子大学特別講義講師 他歴任