274,国際認証システムを活用した日中の相互理解を 2005/04/15
みなさん。こんにちは。坂口昌章です。 =================================== 「国際認証システムを活用した日中の相互理解を」 去る4月8日、江戸東京博物館会議室において、エコテックス標準研究フォ ーラムによる「第3回コンプライアンス国際セミナー2005」が開催され た。 その中で、特に私の興味を引いたのがダイドーリミテッドの事例発表だった。 ダイドーリミテッドは、紡績から染色、機織、縫製の一貫工場を独資法人と して上海に建設し、既に稼働している。日本の生産部門は全て中国に移転し、 日本には持株会社と販売会社を残すのみである。これは、単純にコストの低 い国に移転したということではなく、イギリスから学び日本で築き上げたダ イドーの技術を日本国内で伝承することが難しいのならば、中国に残そうと いう考えに由来しているという。 ダイドーリミテッドは、全ての工場(別会社)に「CSM2000(コンプ ライアンス・サプライチェーン・マネジメントシステム)」という繊維製品 総合監査システムの導入を進めている。当初、ISOの導入も検討されたよ うだが、より包括的な基準であり、ドイツのテュフによる第3者認証がある という点から、CSM2000が選ばれた。このシステムを導入することで、 日本人と中国人の価値観が一致し、組織、職制が明確になったという。 CSM2000は、経営システム(含、貿易、商取引、情報管理)、品質、 環境、社会的責任、安全・衛生・健康の各要素を要求し、それを継続的なシ ステムとして運営しなければならない。そのためには、企業責任、組織、職 責、要求事項の適合管理、経営資源管理、製品開発、購買・調達、生産、保 管・貯蔵、輸送、監視及び監査、システム改善等を詳細に規定していく。 システム導入以前、日本人側は「中国人は言われたことしかやらない」と思 っていたらしい。しかし、これは企業活動の原則が明確になっていなかった からとも言えよう。日本ではアウンの呼吸で理解できることでも、中国人は きちんと納得しなければ動かない。 こうしたカルチャーギャップを埋めるためにも、国際的な認証は非常に重要 な意味を持っている。企業活動を詳細かつ論理的に規定することは日本人に とって苦手な分野と言えよう。しかし、先進国の小売企業はその販売責任を 果たすために、調達先となる企業(その下請けや加工工場を含む全工程の企 業)の認証を要求しようとしている。国際ビジネスを展開するには、まず企 業が国際水準にならなければならない。日本企業もその手段として、国際認 証取得を真剣に検討しなければならない時期に来ているのではないか。 執筆担当: 有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ ) ( http://j-fashion.cocolog-nifty.com/ ) 代表 坂口昌章 文化服装学院客員教授 ジャパンクリエーション・総合コーディネーター 文化女子大学特別講義講師 他歴任 |
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