267,中国に行って何ができるか? 05/02/18
みなさん、こんにちは。坂口昌章です。 ================================== ◆中国に行って何ができるか? 私は今、真剣に中国行き(出張ではなく中国で生活すること)を検討してい る。私の周囲の状況が自分を中国に招いているのを感じるのだ。仕事という のは面白いもので「流れ」がある。「こんな仕事がしてみたいなぁ」と思っ ていると、次から次へと誰かが演出しているように、それに関連したことが 起きる。勿論、単なる偶然ではあるまい。 自分の中に興味が湧くと、関連した情報を積極的に集めるし、自分の発言も 興味のあることに集中していく。すると自然にそれに関連した人と会うチャ ンスが増えるのである。そして、またチャンスが生まれる。 日本にいても、中国に関する話題が多い。中国生産、中国市場、中国ビジネ ス等々。 日本人及び日本企業は中国に強い関心を持っている。しかし、あまりにも中 国は曖昧模糊とした存在である。中国に詳しい人、例えば、中国人は多いが、 日本の状況を把握している人は少ない。「中国に来たらこんなに大きなチャ ンスがありますよ」と言われても、それは自分にとってのチャンスなのか、 相手にとってのチャンスなのか分からない。「中国ビジネスでは信頼できる 中国人パートナーが必要です」と言われても、具体的に紹介してくれる人は 少ないし、その人が信用できるかも不明だ。 例えば、中国生産についても各商社は自社と取引のある工場は知っていても、 その他のローカル工場は把握していない。商社傘下の企画会社は常に新規工 場を開拓しているが、あくまで日本のアパレル企業に対応できる工場を探し ているに過ぎないのだ。中国のアパレル企業の現状や日本以外の地域への輸 出を専門に行っている工場の情報はほとんどないだろう。工場の技術レベル も常に変化しており、廃業も創業も多い。出張でカバーできるのは、常に変 化している中で自分達の手が届くほんの一部分に過ぎないのである。 素材調達の課題も多い。現地調達が有利と分かっていても、専門に生地を調 達する担当者がいない。韓国調達、台湾調達、香港調達等にしても同様であ る。日本国内の産地ですら全容を理解している人は少ないのだから無理もな い話ではあるが・・・。 多くの商社マンは自社の利益になる活動しか行っておらず、産業レベルでの 理解に乏しいのは当然である。日本の繊維産地の中小製造業の活性化のため の中国メーカーとの技術ライセンス等の戦略は発想できないに違いない。 中国の繊維産業も更に高度な生産管理ノウハウや人材育成が必要とされてい る。こうした産業政策についても、日本と中国はもっと協力しあえるのでは ないか、と思っている。 中国市場進出については更に漠然としている。事業展開に必要なライセンス 取得は非常に複雑かつ困難と聞いている。法律も毎月変わっており、とても ではないが日本にいたのでは臨機応変の対応はできない。業界全体として、 常に最新の法律改正を理解するためにも、現地に拠点が必要ではないだろう か。 中国市場進出は、まだ現地展示会への出展、単独展の開催の段階である。具 体的な商取引は商社に依存するというケースがほとんどだ。しかし、商社の 多くは取引が決定してから決済と輸出入業務を行うに過ぎない。日本のメー カーにしてみれば、中国市場のニーズを吸い上げ、それをメーカーに伝え、 企画を出し、完成した商品をプレゼンテーションし、セールスするという中 国市場レップが欲しいところだろう。どうすればそのようなシステムが構築 できるのか。どんな投資と準備が必要であるかも調査する必要がある。その 場合でも現地の拠点が必要になるだろう。 ・・・などということを考えていると、「やはり自分が行かなければならな いのか」と思えてくるのである。 執筆担当: 有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ ) ( http://j-fashion.cocolog-nifty.com/ ) 代表 坂口昌章 文化服装学院客員教授 ジャパンクリエーション・総合コーディネーター 文化女子大学特別講義講師 他歴任 |
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