240,百貨店の大リニューアルのすすめ 04/07/23
みなさん、こんにちは。坂口昌章です。 =================================== ◆百貨店の大リニューアルのすすめ 7月の連休の日曜日に百貨店に出かけた。駐車場はガラガラ。混んでいるの は、地下の食料品売場とレストランだけ。ファッション売場は販売員の方が 多いぐらいだ。 街に人が出ていないかと言うとそんなことはない。百貨店の外は結構賑わっ ているのだ。専門店の時代が来ている。そして百貨店は今、何度目かの重大 な曲がり角を迎えている。 私の知っている、第一の曲がり角は1980年頃である。どの百貨店も品揃 えが同質化し、価格競争に陥っていた。そして差別化の切り札として登場し たのが、DCブランドでる。DCブランドの導入は、商品だけでなく、ショ ップ環境をも一新した。 第二の曲がり角は1990年頃だろう。為替変動でインポート商品が突然安 くなった。海外の免税店のイメージで買物することができるようになったの だ。商品の質を比較しても、国内のDCブランドよりイタリア製品の方が上 であり、国内アパレルは価格設定の見直しを迫られた。 このように、百貨店は常に専門店のMDを導入することでリフレシュしてき た。2000年頃にも第三の曲がり角を迎えた。都心の百貨店の一階には、 次々と欧米の一流ブランドを導入された。2階より上のフロアでは、ユニク ロ、大塚家具等の大型売場を導入した。しかし、この第三の変革は百貨店に 利益をもたらさなかった。あくまで、場所貸しであり百貨店のメリットは少 なかった。百貨店の顧客とは異質の顧客であり、本来の百貨店への影響が少 なかったからである。 同時に、欧米の一流ブランドは、路面店への出店も加速した。最早、銀座、 青山の表通りは外資に占領された観がある。こうなると、百貨店も安心して はいられない。いつ、一流ブランドの撤退が始まるか分からないのだ。 駅ビル等のファッションビルにも変化の波が押し寄せている。最も目立つの は、商品ではなく、ショップ環境である。最早、商品力よりもショップ力の 時代になったといえる。生活者もファッションよりも自宅や自分の部屋のイ ンテリアで自己主張する傾向が強まっている。服よりも、ベッドやソファ、 カーテンやインテリア雑貨にこだわっているのだ。 これは一つのアイディアだが、商品分類でフロア構成を考えるよりも、ショ ップ環境分類でフロア構成を組み立てることも可能だろう。例えば、リビン グの分類である「モダン」「カントリー」「エスニック」「リゾート」「リ ラクシング」「和」等でフロアを構成するという考え方である。(お台場の ビーナスフォートのようなテーマパーク型モールが各フロアに展開されるイ メージ) そして、垂直に衣・食・住等の分類を行う。東側には食を集積し、西側にイ ンテリア、中央にファッションという考え方である。つまり、東のエスカレ ーターでたてに移動すると、様々な空間のレストランが集積されており、西 側のエスカレータでは様々な空間のインテリアが集積されるのである。 これを実現するには、これまでの商品部やバイヤー職だけでなく、環境やイ ベント、PRにおいて、常に新しい提案を行っていくという部署の設置が必 要である。 百貨店は空間演出とサービスメニューを変えなければならない。同時に、環 境に対応した得意先を開拓し、全面的に入れ換えることだ。顧客は現在の百 貨店を古臭くつまらないものと考えている。このイメージを変えることが必 要である。 執筆担当: 有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ ) ( http://j-fashion.cocolog-nifty.com/ ) 代表 坂口昌章 文化服装学院客員教授 ジャパンクリエーション・総合コーディネーター 文化女子大学特別講義講師 他歴任 |
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