235,自信がないあなたに 04/06/11
みなさん、こんにちは。坂口昌章です。 ==================================== 自信がないあなたに 若い人と話していると「自信がない」というフレーズがよく出てくる。考え てみれば自分も若い時は自信と呼べるものはなかったような気がする。ある のは思い込みだけ。 自分はやれる、自分はすごいという何の根拠もない自惚れ。 自信とは、周囲の評価によって形作られていく。地位は人を作ると言うが、 部長になった途端に部長然とする人は多い。あれも自信なのだろう。でも、 部長という自信はその組織を離れると崩壊してしまう。リストラされた部長 はもう部長ではないのだ。小さな組織での評価やポジションよりも、大きな 社会での評価やポジションが重要だ。 私が自信を持てるようになったのは、業界誌に自分の意見を発表するように なったことが大きい。自分の発言が公になり、それを支持してくれる読者の 存在が更に自己主張を強くしていくという循環が起きた。会社の上司の意見 にも、堂々と反論するようになったし、同時にそのことが自分のサラリーマ ン人生の幕を引くことにもなった。 その後は自信を持つ云々よりも、次第に責任のあるポジションに押し上げら れていった。辛口のコメントを求められ、胃がチクチク痛むのを感じながら 面前の人を批判する。最早、後戻りはできないし、良い人を演じることも難 しい。敵と味方は半々で良いという覚悟を持たざるをえなくなったのだ。 これが自信かどうかは分からない。でも、自信がなければ何も言えない。自 分は正しいのだ、という信念。間違っていた時には謙虚に事実を受け入れる 柔軟性。それを併せ持たないと、確実に自分のポジションは足元から瓦解し ていく。私の周囲にも自分の信念にこだわるあまり柔軟性を失い、社会の評 価を失っていった人。あるいは、常に周囲の状況だけに反応し、一貫性のな い独善的な意見ばかりを繰り返し、社会の評価を失っていった人がいた。そ れらの人を常に反面教師として、自分を客観的に評価する癖をつけることが 大切だと思う。 自信を持つには、まず一人でもいいから自分を理解してくれる人を探すこと だ。その前提には自分が自分を信じなければいけない。自分で自分を信じな い人を、どうして他人が信じてくれるだろうか。そしてまずあなたが相手を 理解して上げること。そうすれば相手も自分を理解してくれるだろう。その 一人の理解者の存在が自信につながる。 次にすべきことは、その勇気を持って、自分の意見を公にすることだ。本を 出版するのが理想だが、今ならWEBやメールマガジンという媒体でも十分 である。その時に、私は自分の名前を堂々と出すことを勧めたい。プライバ シーの問題を気にする人もいるだろうが、自分の名前を出して発言すること でその発言に責任が生ずる。無責任なことは言えない。名前を伏せていると 筆が滑る。言わなくていいことを言ったり、調子に乗ってしまうのだ。特に、 他者を批判するときには名前を名乗るのが礼儀だと思うのだ。そうすれば批 判された相手も反論することができる。自分の存在を明らかにしないで相手 を批判することは中傷に他ならない。 自信を持つには、やはり技術や知識が必要である。十分な能力がない時には 自信が持てない。自信が持てない時にコツコツと積み上げていかないと、自 信につながらない。一歩ずつ足元を見ながら坂を登ると、ある瞬間に視界が 開けて、自分のいる位置が明らかになる。それがいつ来るのかは分からない が、必ずその時は来るのだ。 執筆担当: 有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ ) ( http://j-fashion.cocolog-nifty.com/ ) 代表 坂口昌章 文化服装学院客員教授 ジャパンクリエーション・総合コーディネーター 文化女子大学特別講義講師 他歴任 |
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