223,感動を与える企業とは?

04/03/05

みなさん、こんにちは。坂口昌章です。
 
目標設定とか戦略という言葉を日常的に使っていますが、人によって理解が
異なるようです。私は、今後本当の意味の戦略的思考が不可欠になると考え
ています。単純に真面目に仕事をしているだけでは利益をあげることは困難
です。戦略のない人は、働けど働けど暮らしは楽にならないでしょう。利益
を上げるには、利益を上げることを意識し、利益をあげる戦略を立て、それ
を実現しなければならないのです。

ということで推薦図書を二冊。
「一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト」(神田昌典監修・主藤
孝司著/ダイヤモンド社)「ザ・プロフィット」(エイドリアン・スライウ
ォツキー著/ダイヤモンド社)

これらの本に書いてあることを実際に実行してみましょう。儲かりまっせ。


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◆感動を与える企業とは?

ある専門店企業の社長に「どんな企業を目指しているのですか?」という質
問をした。社長はいとも簡単に「感動を与える企業を目指しています」と答
えた。何と模範的な回答。これ以上の正解はないだろう。
 
あなたはどんな時に感動を感じるだろうか。多分、毎日感動する人はほとん
どいないはずだ。日常的ではないからこそ感動という表現をするのであり、
普通のことには感動しないものだ。感動とは、どこにでもある製品やサービ
スからは生まれない。特別な商品であり、特別なサービスであり、それがそ
の時の自分の感情にジャストフィットした瞬間に感動するのだ。

私が感動する商品とは、平均的ではないもの。普通に売れそうな商品ではな
く、かなり買う人を選ぶような商品。しかも、珍しいだけでなく、商品とし
ての完成度も高いもの。その上、服であれば、私が着られるようなサイズが
用意されていなければならない。そして、その商品が自分の好みにぴったり
であること。ここまで条件が揃わないと感動はしない。そういう商品に出会
うことは稀である。普通の店には感動する商品なんて並んでいない。

感動するサービスも同様だ。普通では行わないような手間を惜しまないサー
ビス。相手の立場に立ったサービス。こちらが恐縮する一歩手前の丁寧さ。
隅々まで神経の行き届いており、それでいて、さり気なく提供されるサービ
スには感動する。勿論、こんなサービスには滅多に出会わない。多くの場合、
感動よりも怒りを感じることの方が多いものだ。

感動を与える商品とサービスを提供する企業の経営者であれば、その人の人
生哲学や普段の心構えを聞くだけで他人に感動を与えるだろう。月並みな慣
用句を散りばめたスピーチしかできないような人に、他人を感動させること
はできない。

感動とは文字通り、感情を動かすことである。様々な刺激にあふれている現
代社会において、感情を動かすことは相当な難事業のはずだ。

顧客に感動を与えられる企業は、コスト競争には巻き込まれないだろう。感
動を与えられる企業は強烈な独自性、オリジナル性を持っているに違いない
からだ。コスト競争とは同質化の末に起きるものである。同質化している商
品やサービスしか提供できない企業は最初から感動とは無縁なのだ。

感動を与えるには、卓越した技能、技術、外見、気遣い、パフォーマンス等
が必要であり、それを獲得するためには、先天的な才能、あるいは非常な努
力が必要である。これを企業レベルで実行するのだから並大抵のことではな
い。

ここまで書き進めて気がついた。私が考える目標設定とこの社長の考える目
標設定は意味が異なっている。私にとって「目標設定」とは、何がなんでも
実現させる明確なゴールである。しかし、この社長は「そうなればいいなぁ」
という希望的観測である。実現できてもできなくても、そういう目標を定め
ておいて、毎日念仏を唱え、真面目に働けばいい、という考えなのである。

同様に戦略という言葉の理解も異なるに違いない。私は実現可能な戦略でな
ければ意味がないと考えている。しかし多くの場合、本で読んだ知識を戦略
と考えて、実現することは難しいと最初から諦めているのだ。この認識の差
がある限り、感動は幻である。

執筆担当:
有限会社シナジープランニング( http://www.j-fashion.net/ )
代表 坂口昌章
文化服装学院客員教授
ジャパンクリエーション・総合コーディネーター
文化女子大学特別講義講師 他歴任